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日本遺産 「鉱石の道」を行く ~明延鉱山 坑道見学~ 養父市大屋町 

 むかし、むかし。但馬は鉱山で栄えたという歴史があるそうです。こういった歴史が評価され、播州から但馬につながる、「銀の馬車道、鉱石の道」日本遺産に認定されました。

 その中の「鉱石の道」は但馬の誇る巨大な鉱山と関連施設にあたります。

 まずはその中の一つ。明延鉱山にお邪魔することにしました。

明延鉱山 全体図

 大屋の中心街からどんどん山に向かって走っていき、奥まったところに鉱山がありました。

明延鉱山 あけのべ憩いの家 

 あけのべ憩いの家という施設があり、そこで受付します。

明延鉱山 あけのべ憩いの家 内部

 4月第1日曜~11月第1日曜までの毎日曜日受付時間 10時~15時(ご予約不要)となっていますのでご注意ください。

 入坑料金は 高校生以上 1,200円  小中学生 600円 です。

明延鉱山 あけのべ憩いの家 一円電車

 こちらには一円電車が展示されています。

明延鉱山 一円電車 乗り場

 近くでは一円電車体験乗車ができます。ただし、今年は新型コロナウイルス感染症の影響で開催されていません。残念です。

明延鉱山 一円電車

 ここには動く一円電車があります。

明延鉱山 一円電車 内部

 こちらは客車です。かなり狭いです。とてもかわいらしいです。

明延鉱山 一円電車 説明

 説明にあるように、この電車の正式名称は明神電車といいます。もともとは、掘り出した鉱石を運搬するために運行された電車で、東洋一の選鉱所と言われた神子畑選鉱場までをつなぐ、約6キロの線路を走る電車です。人も載せる車両も運行され、運賃を集めるのが面倒だったために運賃は1円統一とされたため、一円電車と愛称が付いたようです。

 来年は乗ってみたいです。

 予約をしたら、施設の人が車で先導していただき、坑道のあるエリアまで移動します。

明延鉱山 明神電車

 駐車場があって、ここにも一円電車が展示されています。その右側に明延鉱山学習館があります。
 奥には見学を終えた人たちが坑道から出てこられました。

明延鉱山 明延鉱山学習館

 こちらでヘルメットをお借りします。

明延鉱山 坑道出口

 ガイドさんに先導されて坑道に向かいます。大きなゲートがあり、こちらが入り口かと思いきやこちらは坑道出口です。

 坑道の中からは冷たい風が吹き出しています。ガイドさんによると内部は気温12℃~14℃だということで、相当寒いので、上着は必ず着用しましょう。

明延鉱山 見学会案内

 出口を離れて、入り口に向かいます。

明延鉱山 坑道 入り口

 こちらが坑道入り口になります。意外なことに県道のすぐわきにあります。さあ、いよいよ内部に入ります。

明延鉱山 坑道 入り口付近

 入り口付近は金属の角材でしっかりと補強されています。しかし、さらに足を進めると・・・・。

明延鉱山 坑道 

 岩がむき出しになっています。思ったよりかなり狭いです。二人並んで歩くことは難しく、ヘルメットがなんとか当たらないくらいの高さでした。このあたりは、機械をほとんど作らず人力で掘り進んだようですね。冒険をしている雰囲気を楽しみます。
 足元には狭い幅の線路がありますが、坑道にはこうした線路がはりめぐらされていて、掘った鉱石を小型のトロッコで運んでいたようです。
 
 坑道の長さは約550キロメートル。新大阪から東京までの新幹線とほぼ同じ長さのようです。

 このあたりは海抜が約350メートルだそうですが、坑道は上下約1キロの高低差があるそうで、最下部は海抜0メートル以下。内部の温度はどんどん上がり、35度を超え、大変な環境だったそうです。
 作業員は4人1組で作業をしますが、坑道には今のような照明が全くないので、ヘッドライドを頼りに活動したそうです。中には道に迷って数日帰ってこなかった作業員もあったそうです。真っ暗な中での作業は想像がつかないですね。惣兵衛には無理です。

明延鉱山 坑道 回転場

 こちらは線路が交差しています。ここがトロッコの回転台があったところだそうです。今は柵が設置されていて、内部には播州で作られた醤油が熟成のために保管されています。

明延鉱山 坑道 分かれ道

 坑道はこのように分岐している場所もあります。まるでインディージョーンズの映画の舞台みたいです。

明延鉱山 坑道 

 迫力ありますね。

 この通り、足元は湿っていますし、狭いところもあるので、歩きやすい靴と、汚れてもいい服装が必要です。

明延鉱山 坑道 縦彫りの後

 ここは鉱脈が上下にあるので縦に掘り進んだ場所のようです。上に穴をあけて爆破して、石を採取し、さらに爆破をするということを何度も繰り返したそうです。

明延鉱山 坑道 ボーリング機

 行内には当時使われた機械類も展示されています。

 こちらはボーリング機。鉱脈に何が含まれているのかを調査し、どこを掘るのか決めるための大切な機械です。

明延鉱山 坑道 

木材で補強されている坑道。すごいです。

明延鉱山 坑道 オフセットストーパー

 これがオフセットストーパー。岩盤に穴をあける器具です。相当な重さですね。人力で運び、操作したようです。こうしたことから、当時はこの坑道は粉じんがすさまじく、作業者の寿命がとても短く、30代でなくなる方も多かったようです。

明延鉱山 坑道 トロッコ

 こちらがトロッコです。人が歩くスピードくらいですから自足4~5キロくらいで走行していたようです。

明延鉱山 坑道 お酒の貯蔵所

 こちらには日本酒が貯蔵されています。

明延鉱山 坑道 大型の機材

 こちらには大型の機械があります。穴を横に掘るための機械で、鉱山の歴史で閉山間際に使われていたもののようです。

 ここで明延鉱山の簡単な説明を。

 平安時代初期に採掘開始といわれています。。明治元年(1868年)に生野銀山とともに国の直営となり、明治29年に三菱グループに払い下げられ、民営鉱山となりました。
 スズ、銅、亜鉛、タングステンなどの多くの種類の鉱物を豊富に抱える鉱山でした。特にスズは日本一の産出量を誇り、シェアは90%を超えていたともいわれています。スズは銅と合金として利用されて、電線や通貨などに使われていて、大変高価な金属だったそうです。一説によると奈良の大仏も明延銅山のスズを使って作られたといわれています。
 しかしながら、海外からの安い鉱石が輸入されるようになり、1987年3月に閉山されました。

 歴史を感じますね。

 但馬の鉱山は歴史的に古く、歴史的に大切な役割を担っていた鉱山が多くあります。こうした鉱山に光を当てるのも面白いかもしれませんね。

明延鉱山 坑道 エレベーター

 こちらはエレベーターです。2段になっているエレベーターが2基併設されています。

 上下1キロにも及ぶ坑道を行き来したようです。

明延鉱山 坑道 見学路図

 こちらに見学のルート説明図がありました。最初に観たかった気もします。

明延鉱山 坑道 超大型機器

 出口付近は近代に作られた坑道で、かなり広くなります。ここでは軽戦車のような作業車が使われていたそうです。

明延鉱山 坑道出口
 大きな間口の行動を通ると出口に出ます。

明延鉱山 坑道出口

 さあ、これで坑道の見学は終了です。

 せっかくなので、明延鉱山の中心地に向かいます。それは、先ほど見学した坑道とは逆の谷の奥にあります。

明延鉱山 中心地

明延鉱山 中心地 説明看板

 こちらが当時の明延鉱山 中心地です。

 説明にある通り、砂利の斜面みたいになっていますが、一体に多くの巨大な施設があったようです。斜面の右端にインクラインの線路が残っているのが名残ですね。
 上部にはいくつかの施設が残っています。実はこの上部で一円電車が運行されていて、次に向かう神子畑選鉱場をつないでいたようです。大量の鉱石と人員を運んでいました。


 明延鉱山をゆっくり拝見させてもらって、こうした様々な人々の努力によって今の日本の繁栄があるのだと、考えさせられました。


鉱山関係者の皆様に感謝です!



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タグ: 養父市大屋 

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コメント

すごい!

何度か伺ったことはありますが、
ここまですごいとは!驚きです!

栄治 #- | URL | 2020/09/04 07:21 * edit *

栄治さんへ

私も坑道内に入ったのは初めてでしたので驚きました。

生野鉱山は見学する坑道は広くてしっかりしている感じでしたが、
明延鉱山の坑道は狭いので、また違った驚きがあります。

途中で地震があったらどうなるのかなと思わせるくらい、
当時の人たちの息遣いを感じることができます。

おすすめです。

但馬屋惣兵衛 #- | URL | 2020/09/05 07:52 * edit *

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